と、それと共に、またもう一つの大きな石が、転げ落ちて来て、僕が横わっている窪地の、僕の頭から一呎(フィート)とも離れない出張りの角に当った。もう一切が明瞭である。モリアーティは決して一人ではなかったのだ。一人の連累者、――それもただ一見して、いかに怖るべき人間であるかと云うことがわかったが、その連累者が、モリアーティが僕に襲いかかった時に、見張りをしていたのだ。彼は遠方から、僕には全く気づかれないように、その友人の死と、僕の遁走を見届けたのだ。彼はしばらく待ち構えた後、廻り道して断崖の上に来て、その友人の失敗を、見事に取り返そうと云うことであったのだ。